top of page

Cosmic Mountains という世界

DNAの中の宇宙

 

woody mojarとは、河口湖の田んぼの稲刈りで出会った。

 

爽やかに鎌を持つ彼の姿は、まるで青春のど真ん中にいる青年のように見えた。その時はまさかこの壮大なユニットを一緒に結成するなど微塵も思わなかった。

 

そして初めて彼の作品を聴いたのは八ヶ岳鉢巻道路を走る車の中、頂いたCDをかけた時だった。音が出た途端にその場の空気に変化が起こる。通り過ぎてゆく景色と八ヶ岳の峰々とサウンドの調和が、かつてないほどに僕の感覚を刺激した。528Hzという周波数も手助けしているとは思うが、明らかにそのサウンドは人間の出す暖かさや優しさ。まさにwoody mojarにしか出せないサウンドがそこにあった。

 

ちょうど僕の中でこれまでの積み重ねてきたものを壊して、また次に進むべきタイミングの時期であった。どこを見ても八方塞がりで光が見えないようなそんな時にwoody mojarのサウンドが僕に訴えかけてきたように感じた。

 

「きっと何かが起こるかもしれない…」

そう思い、早速彼に連絡を取って「八ヶ岳 Eco Village -Mother Earth Lodge-(注釈1)」にてのソロライブをお願いした。

一刻も早く間近でwoody mojarサウンドを体感したくなった。

 

その時のソロライブはCDで聴くよりも音の波動が強く体に浸透し、隅々までいきわたるような、僕が理想と思っている世界観に限りなく近いものだった。この時、共に音を出せたらどんなサウンドが生まれるか、そしてどこまで「音と音楽」を追求して行けるかということを感じ、頭の中では既に新しい音が鳴り響いていた。その時の頭の中のサウンドはまるで自分の一部であるかのような錯覚を起こし、きっと共にお互いの音を理解し合える貴重な存在であろうと直感で感じた。

 

このユニットでは決まりごとはなく、始まりも終わりもなく常に自然発生、自然消滅を繰り返している。空間にある「プラーナ(注釈2)」を音にして表現する世界。

そして脳の中にある気付かぬ世界、言い換えるなら、まるでたくさんの情報が詰まった宇宙空間の中を旅するような、まだ見ぬ世界へ飛び込んでいくような演奏になる。これまで積み重ねてきた音楽表現とは違う表現をしているように感じる。人間の97%ものジャンクDNA(注釈3)と言われる領域にアクセスして突き動かされているかのような感じすらするのだ。

 

演奏に集中しているつもりがいつの間にか自分がどこにいるのか、何をしているのか、体が有るのか無いのかすら分からなくなる時がある。演奏している自分を高いところから見ているような時もある。これまでない体感と共に、自分でも気が付かなかったサウンドを見つけることもある。

 

そして二人のサウンドが融合して、更に新たな領域に進んで行く…

 

 

注釈1:谷山明人の生活ベース兼、情報発信の場

  2:プラーナは本来、サンスクリットで呼吸、息吹などを意味する言葉で               ある。 日本語では気息と訳されることが多い。 インド哲学では、同               時に人間存在の構成要素の1つである風の元素をも意味している。 そ               して生き物 (すなわち息物) の生命力そのものとされる。

  3:ジャンクDNAとは、人間の使われていない97%のDNA。

 

 

Akihito Taniyama STORY#2

Akihito Taniyama STORY#2

bottom of page